シーティングの目的

車いすシーティングの評価・処方時には、まずシーティングの目的を設定することが不可欠です。漠然とした目的でシーティングを行うのではなく、個人に対して、車いす使用時に生じている問題、そして達成したい目的をできるだけ細かくリストアップします。


<シーティングの目的の設定>

個人の障害や症状、ライフスタイル、活動などに合わせて、様々な目的と問題点を設定することができます。シーティングによる姿勢の改善によって、どの問題が改善され、どの目的が達成できたかをチェックします。重度な障害や既に変形等が進行している場合は、何段階かに分けて、本人に負担のないように矯正や改善を進めていきます。

目的の例としては、
  1. 個人の残存機能を最大限に発揮できるようにする
  2. 高い筋緊張の緩和や、異常な反射運動の抑制
  3. 左右対称な姿勢の確立
  4. 変形の予防や悪化の防止
  5. 車いす上での褥瘡の予防と再発防止
  6. 成長に対する予測と対応
  7. 体重の増減に対する予測と対応
  8. 安心感の提供
  9. 快適性の提供
  10. 離床時間の延長
  11. 視野の確保(正常な視野の提供)
  12. 食べること、飲み込むことの改善(誤嚥の防止)
  13. 肺の衛生の改善(悪い座位による肺の疾患の防止)
  14. 認識能力を最大限発揮できるようにする
  15. 知覚能力の向上
  16. 二次障害の発生の予防・悪化の防止
  17. 学校や職場での集中力の向上
  18. 外見の向上
  19. 自尊心の向上
などがありますが、この他にも個人に合わせて様々な目的や問題点を設定できます。
シーティングの評価と処方・そして施術後の確認のために、目的の設定は欠かせない段階です。