「ナースはこれだけは見逃さない!車椅子のシーティング」
<2010年2月20日>
看護師さん向けの雑誌「エキスパートナース」2010年3月号に記事を寄稿しました。今回は、車いすに馴染みのない看護師さんのために多くの図・イラスト・写真・表を使って車いす、姿勢、シーティングについて分かり易く書かせていただきました。車いすやシーティングを患者さんに合わせたり設定するのはPT,OTの方たちですが、病棟で毎日患者さんと接する看護師さんにも車いすでの悪い姿勢と良い姿勢を見分けられるようになっていただき、悪い姿勢を放置せずに改善したり、PTやOTに相談するようになっていただけたら車いす使用者の変形や褥瘡などの二次障害を予防したり、離床時間を延ばしたり、自立度を向上したりできると考えます。
計14ページのこの特集の第1章では「車いすシーティングの『まず知っておきたいこと』」と題して障害者と健常者の姿勢の違いや二次障害の原因について説明しました。さらに「車いすへの誤解と”新常識”」と題して、いままで看護師さんたちの間で使われていた車いすに関する間違った常識と新常識について説明しました。
第2章では「ここだけは気をつけたい『危険な車いすでの座位と改善ポイント』」と題して「片側に傾いた姿勢」と「ずっこけ座り」それぞれについて見分け方、問題点、改善方法について説明しました。第3章では「シーティングで気になるQ&A」と題して看護師さんが持っている車いすやシーティングの疑問についてお答えしました。
エキスパートナースに記事を書かせていただいたのは2000年1月号と2月号の「褥瘡をつくらない車椅子の座り方」以来なので10年振りとなります。その時はまだ日本に知られていなかったシーティングについて頑張って説明したつもりでしたが、今読み返すと看護師さんには難しい文章だったと思います。今回は編集長さんのご協力を得て、多くの図・イラスト・写真・表を使って、読みやすく、分かりやすい記事に仕上げることができました。この記事を読んだ看護師さんが少しでも患者さんの姿勢に興味を持つようになり、車いすでの悪い姿勢が改善されて元気な車いす使用者が増えればと願っています。
雑誌「Expert Nurse(エキスパートナース」2010年3月号は全国の書店にてご購入いただけます。ネットでのご注文はこちらをクリックしてください。