最近、マレーシア・カパライの水上コテージを気に入り、2度続けてカパライ、シパダン、マブールに潜りに行っていましたが、そろそろ新しい場所へ行きたいと考えて色々と検討した結果、インドネシア・メナドに決定。お盆休みに暦通りにしか休めない、普段はとっても忙しいダイビング仲間たちと一緒に潜りに行ってきました。カパライのあるボルネオ島の東に位置するスラウェシ島の北側にあるメナドは最近人気急上昇中のダイビング・スポットです。今回滞在するのは新しいリゾート。新しいものづくしでワクワクのダイビング・ツアーでした。このツアーの模様をダイビングとバリアフリー中心にリポートします。
トラブルだらけのスタート
夕方5時に成田空港・第1ターミナルに集合。まずは宅急便で送ってあったダイビング器材を受け取ります。その時、大変なことに気がつきました。水中カメラのバッグがないのです。「忘れた!!」今までに忘れ物などしたことのなかったのに、よりによって海外ダイビングツアーに水中カメラを忘れるなんて。絶句でした。一時はツアー参加の断念さえ考えたほどでしたが、ツアー主催者の齋藤さんが予備のカメラを貸してくれると言うので、お願いしてシンガポール空港のカウンターに向かいます。本当に齋藤さんに感謝でした。
荷物をチェックしてもらっていると、シンガポール空港のスタッフが飛んできて、友人のHさんに話しています。Hさんが唖然としているので話を聞くと、インドネシアにはパスポートの残存期間が6ヶ月以上ないと入国できないと言うのです。彼の残存期間は5ヶ月。チェックしてみると今年の四月から施行されたこの新しい規則について旅行会社のパンフレットに小さく記載されていましたが、みんな気がついていませんでした。僕らは色々と交渉してみましたが政府の問題なのでどうにもならない、ということで結局Hさんはツアーに参加できずに帰宅することになりました。もっとも仲のいいダイビング仲間のひとりであり、今回のツアーを企画した友人の不参加で最初からテンションが下がってしまいました。自分のカメラのことなど忘れてしまったほどでした。
シンガポールへ
時間が迫ってきたので搭乗手続きをしてゲートに向かいます。今回は19:10発の便でまずシンガポールに向かいます。7時間のフライトですが、この便はすいているということで、3人がけのシートに2人ずつ座れるように3列とってくれました。楽に旅ができそうです。
リフト車で飛行機まで行き、機側でアイルチェアーに乗り換えて席まで移動します。飛行機はスケジュール通りに離陸。水平飛行に入って少しして夕食が運ばれてきましたが、美味しいのにびっくり。知人の間ではとても評判の良いシンガポール航空だったので期待していましたが、食事は評判どおり、インドネシア風の制服のスチュワーデスさんたちは若くて美人なだけではなく、とてもよく気がつき、対応も早くて評判どおりでした。飛行機は0:40ごろ予定よりも30分ほど早くシンガポール国際空港に到着。この時に頼んでおいて自分の車椅子を飛行機まで持ってきてもらいますが、日本や米国の飛行機会社だと、乗客全員が降りてから暫くして車椅子を持ってくるのですが、シンガポール航空では乗客が降りている途中にもう車椅子が到着して僕を降ろしてくれました。これも他の航空会社に優ったサービスでした。
トランジット・ホテル
今回のツアーでは、このシンガポール空港内にあるトランジット・ホテルで一泊して翌朝8:55発の飛行機で出発の予定です。空港内というのは、文字通り空港の中なので、空港の外に出ないためシンガポール入国にはならずトランジットだけで出発するためのホテルなのです。案内の青年にトランジット・ホテルまで案内を頼みます。ホテルはゲートから200mほどのところにあるエレベーターを上がったところにありました。本当に近くてびっくりです。一泊約5000円だそうです。となりにはレストランやマッサージなどのサービスも用意されていましたが、すでに1:30(日本時間では2:30)だったので翌日に備えて眠ることにしました。部屋は日本のちょっと大きめのビジネスホテルくらいのスペースがあり、車椅子でも問題なく動き回ることができました。しかし洗面所はさすがにバリアフリーではなく、段差が一段あり、車椅子では中に入れないドアの間口でした。そこで車椅子の後輪を外してトランジットホイールを使いました。車椅子の幅を狭めることで洗面所に入ってトイレや洗面などを使うことができました。
シルク・エアーでメナドへ
6:30に起床して7:30にロビーに集合。昨日、案内の青年が引き継ぎのためと言って僕のチケットを持って行ってしまったので、ちょっと心配していましたが、昨日とは違う空港の女性スタッフが来て、僕らを待合室へ案内してくれました。そこでチケットの代わりに、詳細の記入されたワッペンを胸に張られました。待合室を見渡すと車椅子の人や高齢者など同様のワッペンを貼った人が待っていました。この方法、分かりやすくていい方法かもしれません。
9:00にゲートの待合室に移動してシンガポール航空の子会社であるシルク航空機(A320)に乗り込みます。車椅子ということでファースト・クラスのすぐ後の一番前の席をもらったのでアイルチェアーを使わなくても自分の車椅子の後輪をはずしてトランジットホイールを使って席まで行けたのでとても楽でした。予定通り9:25に出発。シルク航空のスチュワーデスさんたちのサービスもシンガポール航空同様とても良くて満足でした。サービスのジュースとビールを何回もくれたのもよかったです。機内食はチキンとヌードルかフィッシュと玉子チャーハン。僕はフィッシュを選びましたが、これもシンガポール航空同様おいしかったです。
メナド到着
飛行機はシンガポールから東に進路をとりボルネオ島の上を飛んで12:55にメナド国際空港に到着。今度もとても早く運んでくれた自分の車椅子に乗り換えてゲートから入国手続きに向かいます。エレベーターで一階降りると入国審査場。ここで「VISA on SITE」と呼ばれる即日発行のビザをもらいます。しかし担当者が2人しかいないので、到着した乗客たちは長い列になって待っていました。案内してくれた青年が手続きをしてくれると言うのでパスポートと記入した入出国カードを渡し、滞在7日以下用のビザ代10米ドルを渡してお願いしました。そのおかげですぐにバッゲージ・クレームに出ることができましたが、青年が入出国カードをそのまま返してきたので、「これはいいのか?」と尋ねましたが、「OK、OK」と言って青年はいなくなってしまいました。出国の時にこれが問題になるとは知る由もありませんでした。
みんなを待つ間にトイレに行きましたが、ちゃんと車椅子用のトイレがあってびっくり。思わず写真を撮りました。みんなが出てきたので荷物をとって外に出ます。今回滞在するキマ・バジョ・リゾートのトモコさんとインドネシア人スタッフが迎えにきてくれていました。車に荷物を積み込んでいる間に空港の両替所に行きましたが、スタッフから離れて行こうとすると、学校の制服を着たインドネシア人の少女2人が飛んで来て「どこ、いきますか?」と片言の日本語で話しかけてきました。「両替だよ」と言うと、「離れるととても危ないです」と片言の英語で言いました。彼女たちは現地の旅行専門学校に通う生徒たちで、旅行者が危険な目に合わないようにボランティアで見回っているそうです。両替を終え、彼女たちにお礼を言って2台の四駆の車に分乗してホテルに向かいます。
キマ・バジョ・リゾート到着
空港を出て、街中をちょっと走って横道に入ると、いきなり拓かれていない地区になりました。椰子の木の林やところどころ舗装のされていない道を通って進んで行きます。30分ほどで警察官が常駐しているという詰め所の横を通り、左側にリゾートのサインを発見。横道を上って行くとリゾートのゲートに到着。ここにもガードマンが数人常駐していて、ゲートを開けて車を中に入れてくれました。治安の悪い地区もあるようで、リゾートは24時間ガードマンに警備されていました。このリゾートは海沿いにあると勝手に思い込んでいましたが、リセプション(フロント)は山の上にあり、下のほうにロッジや海が見えます。バリアフリーは大丈夫なのか、ちょっと心配になります。
ロッジへ
ウェルカム・ドリンクのココナッツ・ジュースを飲んで、おしぼりで顔を拭き、スタッフの男性と話してみるとこのリゾートは1年前に完成して4ヶ月前に営業を始めたばかりだそうです。ダイビング関係の書類に記入して、各自部屋に向かいましたが僕の部屋は変更するので少し待ってほしいと言われました。やはりバリアフリーのことを考えてくれているのかもしれません。すぐに用意ができたとのことで部屋に向かいます。フロントから自動車の通れる広い道をちょっと下ったところのロッジがそれでした。ロッジの中ではもっとも高い場所にある部屋です。後々この部屋の場所が問題になります。さらに道路から部屋の入口まで13段の階段。リゾートのスタッフが来て4人がかりで降ろしてくれましたが、ずっとこれを頼むのかと思うとちょっと不安でした。
ロッジの部屋
ロッジはまだ完成して1年あまりなので、とても清潔できれい。ひとつのロッジに左右2つの部屋がありました。どちらの部屋がいいかと聞かれて、どちらでも同じだろうと思って中をチェックしてみると右側の部屋の洗面所の方が車椅子で使いやすかったので右側の部屋を選びました。中に入ると木製の壁と床も新しく、とても清潔な部屋。いままでアジアで泊まったどの部屋よりもきれいで清潔でいい感じの部屋でした。
バリアフリーチェック
バリアフリーをチェックしてみると、部屋の入口には段差もなく充分な間口の広さ。洗面所へのドアの間口も67cmあり、僕の車椅子(幅65cm)ではギリギリでしたが、出入りすることができました。さらに、その中にあるシャワー室への間口も69cmで問題なし。一安心です。ベッドの足側にテーブルといすが2脚置いてありましたが、いすがあると車椅子では通れない幅でした。いすをベッドの両脇に移動することで簡単に問題解決できました。バリアフリー度もグッド!ロッジの階段以外は快適に過ごせそうです。
ブリーフィング
部屋に運んでもらった荷物を開けて、指示に従い、名前の書かれたプラスチックの箱にダイビング機材を移します。あとでスタッフがダイブショップへ持っていってくれるそうです。ここのダイビング・スタイルではメッシュバッグは使わないとのことでした。
ダイブ・ブリーフィングのため、4時にダイブショップ集合なので、スタッフを呼んで階段を上げてもらい、車に乗ってダイブショップに向かいます。急な坂を山から海に向かって下り、一回上ってまた下がり、ダイブショップに到着です。これは車椅子では来られないな、という感想でした。車から降りて目の前のダイブショップに入ります。まず担当のヒデさんからメナドのダイビング・ポイントについての説明。僕らはスラウェシ北部のメナドのある西海岸の沖にあるブナケン島とメナド・トゥアを中心としたエリアで潜ることにしました。北部のバンカや東海岸のレンベにも興味深いダイビング・ポイントがたくさんあるそうです。マクロ系の多い東のレンベにも興味ありましたが、車で片道2時間移動しなければならないということでまた次の機会にすることにしました。
ダイビングの準備
ダイビング・スタイルは船に乗って2ダイブして戻って来てレストランで昼食をとるか、船上で昼食を食べてスラウェシ島に戻ってきて海岸近くで3ダイブ目をするとのこと。その場合は夕食の時に、アジアン・フェア(インドネシア料理)かサラダかパスタかサンドイッチから選んで注文しておく必要があるそうです。僕らはもちろん3ダイブでお願いしました。使用するボートはダイブショップ前の道の先にあるスロープに係留されていました。これなら簡単に乗り込むことができそうです。
使用するタンクは12リットルのアルミタンク。ちょっと珍しいタンクだったのでみんなウェイトの量を調整して申告します。その後、部屋から各自のダイビング器材を入れた箱が運ばれてきて、スタッフがすべての器材に所有者の名前タグを付けていきます。ブリーフィングの最後に、僕らの潜るブナケン・エリアがインドネシアの国立公園に指定されている場所なので、一人15万ルピア(約2100円)を支払って入場許可証となる円形の金属性のバッチをもらい、BCの胸の部分に取り付けます。WWF(World Wide Fund for Nature = 世界野生生物基金)のロゴの入った許可証は1年間有効だそうです。これでダイビングの準備完了です。
レストラン
みんな腹ぺこだったので、早めに夕食をとろうとダイブショップの2階にあるレストランに向かいます。レストランに上がるには階段しかないとのこと。建物の左側にまわると十数段の狭い階段。しかしさらに左側を見ると飛び石のようなスロープがあるので、押してもらってそちらを上がります。最後に3段の階段がありましたが、上げてもらい、レストランの建物へ。今度は3段下げてもらってレストランの低い側のフロアーに到着。ここにもテーブルがありましたが、ビュッフェの夕食は上のフロアー(3階)なので、スタッフに頼んで16段の狭い階段を上げてもらいます。今回は5人がかりで手伝ってもらいました。毎回これかと思うとちょっと不安であり、手伝ってくれる人に対して心苦しい気持ちですが、みんなにお礼を言ってテーブルに付きます。
夕食
ビュッフェは7時からでしたがまだ5時半だったので、インドネシア・ビールのビンタンとガドガド・サラダをとって時間をつぶします。現地で飲む現地産のビールは美味しく、みんなお代わりしていました。ビュッフェが始まり、料理をとって食事をはじめます。前回のアジア旅行だったマレーシアのカパライ/シパダンと比べると、かなり上品な味でしたが美味しく、料理によってはサンバル・ソースで辛味をつけて楽しみました。フルーツからデザートまで食べ、トロピカル・カクテルも楽しんで初日の夕食を終えました。まだ午後9時でしたが、みんな眠くなっていたのでまた人を呼んでもらって部屋に帰ります。今度は3人のガードマンが来て階段を下ろしてもらい、レストランの左側の坂の方へ向かいました。こちら側は車道とは反対側になり、ずっと上り坂の歩道なのでひたすら押してもらって上がって行きます。途中には30度ほどもあるのではないかと思える急な坂もあり、押してくれているガードマンたちもハァハァ言っていました。最後は車道に出て少し上がり、部屋の前の階段を下ろしてもらって部屋にたどり着きました。ガードマンたちにお礼を言って部屋に入り、深い眠りにつきました。明日はメナド初ダイブです。
8月16日・3日目・ダイビング初日
6時に起床して、海パンをはき、ダイビングの用意をして待ちます。頼んでおいた迎えが6:50ちょうどに来てくれたので、階段を上げてもらい、車に乗ってレストランまで連れて行ってもらいます。ダイブショップの横で車を降り、今度は十数段の階段を2つ上げてもらいレストランへ。コーヒーを飲んでいるとみんな集まり、食事を始めます。ビュッフェの朝食は、洋風とインドネシア風があり、卵料理はその場で料理してくれるスタイルでした。僕はオムレツを頼み、ソーセージとベーコンにナシゴレンとビーフンを沿え、フルーツとパンをとりました。その日のジュースはスイカ。ちょっと変わっていたけど美味しかったです。
8時集合、8:20出航の予定なので、僕は集合10分前にダイブショップに行ってウェットスーツのロングジョンを着て、ブーツを履きます。晴天で暑くなりそうだったこともあり、ヒデさんはダイブサイトまで50分ほどかかるので暑くはないかと心配してくれましたが、上半身はカバーされていないし下半身は温度を感じないので大丈夫であること、船の上でスーツを着るのは大変な場合もあるので前もって着ておきたいことを説明して了解を得ました。今回使用したウェットスーツは数年ぶりに新調したもの。もちろん海外では初めて使うので楽しみでした。
乗船
他の人たちより先に乗船ということで、スロープになった船の係留場所に行ってびっくり。干潮のため潮が引いて船が入ってこられず、沖にとめてあるのです。まさかボラカイの車椅子おみこしの再現?と思っていると6人くらいのスタッフが集まって来て、しばらく考えていましたが、突然僕の車椅子を持ち上げて海に入っていきます。僕は海がどのくらい深いのか知らないので、ちょっと心配でしたが、ちょうど水面を車椅子が走るような高さで支えられながらボートに向かって進んで行きます。その日のボート「フランチェスカ」の横に着くと、舷板にエントリー/エキジットのために切り込みがしてあるオープニングがあったので、そこから車椅子ごと船に上がります。ボートの上は、中央にタンクを付けたBCを両側に並べた部分がありましたが、車椅子での移動が難しかったのでスタッフはまた僕を車椅子ごと持ち上げて船首の方へ。屋根の付いた一段下にあるベンチの間に降ろしてくれました。この部分は車椅子でも動く回ることができ、ツアー中そこが僕の指定席になりました。
乗船2
他のメンバーは?と岸を見ると、スタッフが海の中を歩いて押す、アウトリガーの付いたカヌーに乗ってやってきます。あれには乗ったらバランスがとれず落っこちるでしょう。たとえ乗れたとしてもボートへの乗り移りが大変です。スタッフのみんなには苦労かけたけれど、やっぱりさっきの方法しかないのでしょう。みんなが乗船するとボートは出航。その日は僕ら6人が1グループ、年配のカップルともうひとりの女性がもうひとつのグループで潜ることになりました。僕らのグループにはヒデさんとインドネシア人のガイドが2人付いてくれました。
ダイビング1本目「Fukui」
ボートは50分ほどでブナケン島の西側の沖合にある最初のポイント「フクイ」へ。到着前にホワイトボードに描かれたポイントの水中図、ポイント情報と潜水計画を使ってヒデさんからブリーフィングがありました。とても分かりやすい説明でよかったです。今日のガイドはアンリーとジェームス、そしてヒデさん。まず僕からエントリーということで、オープニングに座って器材を付け、フロントロールでエントリーします。水面で集合して潜降開始。12mほどの海底にはキャベツのような一片が小さなテーブルサンゴが一面に広がっていました。深場に進んでいくとさらに大きなテーブルサンゴがあり、ヒデさんが「人工的に置かれた」と言っていた大きなシャコ貝が5つほどありました。ガイドが小さなバナナを渡してくれてみんなで餌付けします。サザナミハギやスズメダイが多数集まってきました。さらに深場ではイッテンチョウチョウオ、アデヤッコ、そして上を見るとツバメウオ数十匹の群れが水面近くに見えました。しばらく見ているとイソマグロも数匹近寄って来ました。写真にはちょっと遠かったけれど感激でした。
- 一面のサンゴの上に浮かんで
ウミウシでは、ダイアナウミウシとツブツブコイボウミウシを見つけました。30分ほどしてボートの方に戻って行くと、まずはクマノミのオンパレード。クマノミ、カクレクマノミ、ハナビラクマノミ、セジロクマノミを次々と発見。ミツボシクロスズメもいました。何種類かのスズメダイの群、さらに僕の大好きなコクテンフグを発見。あまり逃げないコクテンフグだったので思う存分写真が撮れました。じっくり待って正面からのショットもゲット。
- 何度見ても可愛いカクレクマノミ
- マイブームのコクテンフグ
ボートの近くに帰って来たときには、アカヒメジの群にも出会いました。最後に特筆すべきはサンゴの養殖が行われていたことです。何年か後にはさらに素晴らしい珊瑚礁が見られることでしょう。とても楽しく大満足のダイビングでしたが、最大水深27m、平均13mで、潜水時間は60分。潜水計画よりも10分超過でした。ガイドが全く浮上する気配を見せなかったけど減圧不要潜水だったので僕らも付いて行きましたが、この長いダイビングもここのスタイルのようです。12リットルのタンクに全員200ぴったりの空気量だったことも納得がいきました。
浮上してボートに戻ります。BCとウェイトベルトを水面で脱着してスタッフに渡します。ボートへ上がるのも高さがあまりなく、ハシゴと舷板の切り込み部分を使えば、とても楽でした。指定席に戻ると、スタッフが僕らにフレッシュなパイナップルとマンゴのお皿を回してくれました。甘くて、美味しく、みんな喜んでいました。その間にタンクはスタッフが付け替えてくれます。僕らは最終チェックだけを行いました。ボートはブナケン島の沖を次のポイントに向かって東に進んで行きます。
2本目「LEKUAN II」
初日の2本目は「レクアン2」というポイント。レクアンとは「まっすぐじゃない」という意味で、曲がりくねったドロップオフが続くポイントだそうです。ドリフトダイブという予定ですが、エントリーすると水面はそれほど流れていませんでした。すぐに20mまで潜降してドロップオフの脇を進んでいきます。しばらくすると先に潜降したグループが戻ってきました。後で聞くと流れが強すぎて進めずに戻ってきたそうです。しかし、彼らも僕らに合流して再度進んで行きます。
25mまで深度を下げてドリフトしながら進みます。豪快なドロプオフで水底は見えないほどの深さです。僕はこういうポイントが大好きなので魚だけではなく、風景や友人たちの写真を撮りながら進んで行きます。しかし地形が曲がりくねっているため、流れがしょっちゅう変わります。ドリフトだったと思ったらアゲインストになったり、アップカレントやダウンカレントも経験しました。こんなに何度も流れの変わるポイントは初めてでした。
このポイントで見た魚で特筆すべきはカスミチョウチョウウオの大群。ドロップオフに散りばめられたようでとてもキレイでした。その中をニシキヤッコ、ユカタハタ、スズメダイの群、マダラハタ、クログチニザ、大きなケショウフグ、クロハコフグ、ミナミハタタテダイなどが泳いでいます。魚の群には、ツノダシの群、アカモンガラの群、ソロイモンガラの群、アジアコショウダイの群も見られました。ゴシキエビもいました。突然ガイドの青年が指を指して叫びました。(水の中でも叫びは聞こえます。)アオウミガメです。頭の上をドロツプオフの穴から泳いでいくのを下から写真を撮りました。その後もう1頭遭遇しました。
22分ほどで方向転換をして深度を上げながら引き返して行きます。帰りも何度も流れの方向が変わり、ドロップオフにしがみついて耐えなければならない場面も何度かありました。経験の浅い何人かにはとてもハードな経験だったそうです。30分過ぎからは10mの深度をキープし、最後の10分は安全停止を兼ねて5mの水深にしましたが、今回も潜水時間は60分でした。(最大水深26m、平均14m)浮上してフロートを上げてボートを待ちます。
ボートに上がると昼食をとりましたが、どの食事もちゃんと保温の容器で暖かさを保ってくれていたのには驚きました。僕の食べたアジア料理もとても美味しかったです。
3本目「Aba」
初日の3本目はリゾートの近くに戻ったところにあるポイント「アバ」。通常3本目は浅くて流れもないポイントに潜ることが多いのですが、このポイント「アバ」では着底したら流れに向かって泳いで行ってニシキフウライウオを見た後、曲がった壁の横をドリフトして砂地に行き。また流れに向かって泳いでカミソリウオやタツノイトコなどを探すという計画です。エントリーすると水面もかなり強い流れなのでアンカーロープを掴んで潜降します。みんなコイノボリ状態でした。着底しても強い流れはおさまりません。するとガイドのインドネシア人青年が僕にカレントロープを渡して、それをフックしながら進もうとしましたが、なかなか進みません。僕は彼に合図するとロープを放して横の砂地に下り、海底すれすれを泳いでニシキフウライウオのポイントまで進んで行きました。岩につかまりながらニシキフウライウオの写真を撮り、流れに乗ってドリフトしてアンカー地点に戻って行きます。
アンカーを通り過ぎてさらに進むとソフトコラルが一面に広がっています。こんなに広がっているソフトコラルの群生は見たことがありません。とっても綺麗でした。右手に壁を見ながらドリフトして行きます。壁の周辺にはミツボシクロスズメ、フタスジリュウキュウらしきスズメダイ、スミレナガハナダイなどが群れています。ガイドは通り過ぎていきましたが、擬態していたクダゴンベ2匹を発見。こちらでは珍しくないのでしょうか。そのほかにアカホシサンゴガニ、ツブツブコイボウミシ、モンジャウミウシに似た大きなウミウシなどを見ることができました。
この3本目の潜水時間も58分。そのうち30分以上が5mほどの浅場。その砂地では、まず珍しいツノカサゴを発見、そしてカミソリウオ、ハダカハオコゼ、タツノイトコ、コロダイの幼魚、モンダルマガレイ数匹の写真を撮ることができました。ダテハゼのような黒いハゼもたくさんいました。この浅い砂地の時間がとても長く、ずっと流れに向かって泳がなければならなかったので、最後の方は疲れてきましたが、珊瑚礁やドロップオフとは違う環境で、砂地ならではの様々な生物が見られて楽しいダイビングでした。最初の2本の深いダイビングの長い安全停止と考えればいいかもしれません。
アフターダイブ
浮上してフロートを上げてボートを呼びます。船上でウェットを脱ぎ、各自のプラスチック・ボックスに器材とともに入れて片付けます。片づけている時、今日一緒に潜ったインドネシア人ガイドの青年が言いました。「あなたと一緒に潜れてとても感動した。あなたはすごい!一緒に潜れてとても光栄だ。」嬉しい言葉でした。3本目に強い流れに向かって泳いで見せたからでしょうか?2本目に何度も代わる流れの中でも楽しく遊んでいたからでしょうか?インドネシアには車椅子でダイビングをする人はまだいないだろうし、新しいリゾートなので外国からもまだ来ていないでしょう。彼にとって初めての車椅子ダイバーとのダイビングが良い思い出になって良かったし、これから潜りに来る車椅子ダイバーのために良い印象が残せてよかったです。
ボートは10分もかからずにリゾートに到着。潮が上げたのでボートをスロープに横付けすることができ、今度はちょっと車椅子を持ち上げてもらうだけで岸へ移動。スロープを上がって行くとスタッフの女性がおしぼりのように絞ったタオルをみんなに渡してくれました。顔を拭くととてもいい香り。何かアロマがふってあるようです。リラックスする香りでした。軽くシャワーを浴びて、車でロッジまで送ってもらいます。また階段を下ろしてもらって部屋へ。シャワーを浴びて、夕食まで少し休みました。
レストランへ
7時少し前にフロントに連絡して、また迎えに来てもらいます。外出するのに毎回人の手を煩わせなければならないのは、介護サービスを待つ老人のようでしたが、ダイビングのためだと思えばガマンできます。しかし毎回汗だくになって手伝ってくれるスタッフにも気の毒な気持ちでした。彼らが車椅子の扱い方をまったく知らないことが作業をさらに大変なものにしていました。
僕のロッジは、チェックインの時にフロントから一番近くて行きやすいという理由で決まったのか、リゾートの最も高い場所にありました。リゾートの中を何度かレストランやショップまで行き来してみると、もっとレストランやショップの近くの低い場所にもロッジがあり、その中には部屋の入口まで階段がなくてフラットな部屋もありました。予約の時にロッジや部屋が選べればもっと楽になり、手伝ってくれる人の負担も減るでしょう。
夕食そして就寝
レストランに集まり、またみんなでビンタン・ビールを飲み、楽しい夕食を食べました。夕食が終わるとまた頼んで階段を下ろしてもらい押してもらって部屋に戻ります。今回はスパの横を通って車道に出ずに一番上まで上がり、フロントの横から車道を少し降りて部屋に行きました。この日も疲れたのか10時には就寝してしまいました。
今回は今までにアジアのダイビングで泊まった部屋とは違って部屋の天井の扇風機に加えてクーラーがあるので、とても快適でした。部屋にセーフ(貴重品用の金庫)や冷蔵庫(コーラやポカリスエット、水やビールが入っていました)があるのも今回が初めて。さらにスコールや雨対策として部屋に備え付けの傘が置いてありました。これも嬉しい配慮です。このような設備のおかげで、とても快適な生活を送ることができました。
8月17日・4日目・ダイビング2日目
昨日同様6時に起床して、海パンをはき、ダイビングの用意をしてスタッフに階段を上げてもらい、レストランまで連れて行ってもらいます。昨夜のルートが楽だったのでスパの横を通る歩道を下りていきますが、時々傾斜が30度ほどもあって前向きに下りると落ちそうで車椅子にしがみついていました。最後にレストランの階段を上げてもらってビュッフェの朝食へ。みんな集まって食事しました。外の椰子の木が揺れていて風が強いのがちょっと心配です。天気は曇り時々晴れという感じでした。
ダイビング用意
今日も8時集合、8:20出航の予定なので、集合10分前にダイブショップに行ってウェットスーツのロングジョンを着てブーツを履き、乗船を待ちます。スタッフと一緒にスロープに行ってみると、昨日よりは潮が上げているので5mほどの場所まで船を引っ張ってくることができたそうです。今日も6人くらいのスタッフが集まって来て、僕の車椅子を持ち上げて、まるで水面の上を車椅子が走るように移動して行きます。この日からボートは一番大きな「Minako(美波子)」になったのでボート内での移動も楽になりました。ヒデさんと相談して、左舷の方が大きなスペースがあるので、そちら側からエントリー/エキジットすることにしました。はしごは右舷にしか付かないのでみんなは右舷からエントリー/エキジットするそうです。
風と波のためポイント変更
この日はブナケン島を越えてメナドトゥアというひときわ高い火山島の近くのポイント「Nuka Georgoja」に向かっていましたが、ポイントに着くと水面が荒れているので「Cela, Cela」というポイントに変更になりました。「チェラチェラ」とは「穴・穴」という意味だそうで、ドロップオフの壁に穴やケーブがたくさんあるポイントだそうです。港を出てから60分ほどでポイントに到着。今日のガイドはアンリーとジェームス、そしてヒデさんです。
1本目「Cela, Cela」
僕は初日に新品のウェットスーツで泳ぎすぎたせいか脇が擦れて痛かったので、ロングジョンだけで潜ることにしました。水温は28度あったので寒さはまったく問題ありませんでした。エントリーして水面で集合して潜降します。僕はアンリーに付いていきました。彼は一気に25mほどまで潜ると海底を指差しました。目を凝らしてみると水深50mほどの海底にサメが泳いでいました。ブラックチップのようです。写真を撮るにはちょっと遠過ぎました。みんなが潜降して来て集合するとグループになってドロップオフの壁に沿って進んでいきます。
しばらく進むと、前を進んでいたヒデさんが何か見つけてガッツポーズをしています。近寄って見るとクマドリイザリウオでした、小さい個体だったので、よく見つけたなぁと感心しながら写真を撮りました。 その他に見られた魚は、スズメダイの群、デバスズメダイの群、ハナゴイの群、ハナビラクマノミ、フエヤッコダイ、ハタタテダイ(オニ?)、コクテンフグ、アジアコショウダイ、コロダイ、ホシゴンベ、モンツキベラ、ゴチベラ、カクレエビの仲間などもいました。今回気になった魚に下の右の写真の魚がいました。アデヤッコでもなくスミレヤッコでもソメワケヤッコなく、長い胸びれが特徴のキレイな魚でした。固有種でしょうか?どなたか名前をご存知の方がいたら教えてください。
ドリフトしたり泳いだりして進んで行き、50分ほど経った頃、そろそろ浮上かと思ったら「戻る」のサイン。この距離を戻るのかとびっくりしていたら、ドロップオフから離れるように深度を上げて行き、浮上してフロートを上げてボートを呼んで上がります。このダイブの潜水時間も59分。(最大水深29m、平均15m)おなかいっぱい満足なダイビングでした。
2本目「Along Banua」
水面が荒れているということで2本目のポイントも予定されていた「サチコ」から「アロング・バヌア」に変更になりました。ここは前日に潜った「レクアン2」のを小振りにした感じというブリーフィングがありました。曲がりくねったドロップオフの「レクアン2」では何度も変わる流れに翻弄された人もいたのでちょっと心配しましたが、潜降してみる流れは強くなく、軽い流れに乗ってドリフトしながら進みます。僕は魚や仲間の写真を撮りながら進んでいきました。このポイントで目を引いたのは多くの魚の群。クマザサハナムロの群、カスミチョウチョウウオの群、マダラタルミの群、ハナゴイの群、パープルビューティの群などなど。遠い場所の群も、透明度が良いので、外付けストロボのない僕のカメラでも何とか写真に撮ることができました。
その他にも魚の種類と数はとても多く、覚えているだけでハナゴンベ、チョウハン、ミゾレチョウチョウウオ、ミナミハコフグ、コンテンフグ、モンツキベラ、フエヤッコダイ、キリンミノカサゴ、エソ、ハタタテハゼ、スズメダイ数種など。マダラタルミの幼魚も見られました。ウミウシは、今回メナドで最も多く見られたダイアナウミウシが数匹と緑色のトサカリュウグウウミウシ。その他にコマチコシオリエビやオトヒメエビなども見ました。
アンリーとジェームスは色々と魚を見つけて教えてくれましたが、呼ばれていそいで泳いで行くと、時々それがウツボやオトヒメエビで、ガクッとくる時もありました。外国の人はウツボが好きなようです。ウミシダについている魚やヤドリエビなどはウミシダごと持って来て見せてくれました。いい人たちです。見せた後はちゃんと元に戻していました。
このダイブも長くて66分。満足度150%でした。ボートに上がり、波のない場所に移動して昼食をとります。僕は今日サンドイッチをオーダーしていました。みんなはパンがパサパサだと言いましたが僕はモチモチ感があって好きでした。
この日は波を避けて多くのダイブボートが同じ入江に集まっていましたが、昼食を終えたころ現地の人がボートでやって来て、荷物を広げました。ブナケンのTシャツや木を削って作った船の模型、そしてフクセサリーなどです。Tシャツを見せてもらうとけっこういいデザインがあったので、みんな一枚ずつ購入しました。たぶんブナケン島から来た人なのでちょっとでも現地に還元できれば、という気持ちもありました。
3本目「Odyssea2」
昼食後、用事のあるヒデさんをリゾートに降ろすために一度リゾートにもどります。話を聞いてみると、8月17日はインドネシアの独立記念日なので、従業員の人たちとパーティがあるそうで。その準備のようです。先ほどの入江に現地人らしい人たちを乗せたポートも来ていて、スノーケルをして遊んでいましたが、休日なので遊びに来ていたようです。ボートは陸地から少し離れた場所で停まり、ヒデさんは水の中を歩いてリゾートへ。
ボートはリゾートのある陸地に沿って北に進み、オディッシー2と呼ばれるハウスリーフに到着。水底は傾斜しているので最大深度18mで40分という潜水計画。エントリーして集合して潜降するとブリーフィング通り傾斜した水底。15mの水深を保って横に進んでいきます。しばらくすると平坦な水底が現れました。ちょうど18m程度の深さでした。またコクテンフグを見つけて写真を撮っていると齋藤さんが呼びます。行ってみるとアジアコショウダイの幼魚。大好きな被写体なので追いかけて写真を撮りますが、ヒラヒラと動き回ってなかなか上手く撮れませんでした。
このポイントは魚やウミウシなどの水中生物があまりにも多く。写真を撮るのが大変でした。さらにカメラを持っていたのが僕だけだったので、みんな何か見つけると僕を呼ぶので、みんなの間を泳ぎまくって写真を撮りまくりました。たぶん上から見ていたら僕がみんなの間を行ったり来たりしていて面白い光景だったでしょう。嬉しい悲鳴の楽しいポイントでした。
ダイビング後半でイソギンチャクに付いた小さなエビの写真を撮っていると、齋藤さんが呼ぶので急いで泳いで行くと、大きなコブシメがサンゴの上で休んでいました。産卵でもないのに逃げ出さずに、こんなに近くで写真を撮らせてくれたのは、まだメナドにはダイバーが少なくて魚が人間を恐れていないからかもしれません。このポイントで見たり写真を撮った魚は、アジアコショウダイの幼魚、コクテンフグ、ハナヒゲウツボの成魚と幼魚、ダイアナウミウシ多数、様々なウミウシ、エビ、カニ、コブシメ、など。
このダイビングも57分(最大水深18m、平均12m)。満足度200%のポイントでした。写真派ダイバーにとっては毎日潜っても飽きないポイントでしょう。ボートが、リゾートに戻ると潮が満ちていて、スロープにボートを横付けすることができました。ちょっと手伝ってもらうだけでスロープに降り、スロープを上がって、手渡されたおしぼりで顔を拭き、ちょっとシャワーを浴びて迎えの車を待ちます。
アフターダイブ
その時、ダイブショップの前に「明日どこに行きたいかリクエストをしてください。」との看板を発見。いろいろと話し合った結果、メナドトゥアの北側にあるボイントのタンジュン・コピーを第一候補にしました。コーヒーの木がある場所の前にあるので「コーヒーコーナー」という意味の名前が付いたこのポイントは、流れが合わさるポイントなので流れは強いけれども大物や魚の群がたくさん見られるチャンスがあるそうです。もうひとつは今日潜ることができなかった「サチコ」を選びました。
部屋に送ってくれるためのトラックが来た時、インドネシア人のスタッフが荷台を開けて話しています。もしかして車椅子ごと荷台か!?と焦っていましたが、やっぱり助手席だ、ということで話がまとまったようで、助手席に乗り、部屋に戻ってシャワーを浴びてちょっと休みます。
夕食
またまたフロントに電話して手伝いのスタッフを派遣してもらい、階段を上がって坂を上がり、フロントの横から長く急な坂を下りてレストランへ。この道はレストランの下の階(建物の2階)に繋がっていますが、山の中腹を降りてくるので、ちょっと上に道を作ればレストランのメインフロアーにそのまま行くことがどきます。いつの日かそのようなバリアフリー化が行われることを期待します。しかしそれまでは道から3段下ろしてもらい、狭い階段を16段上げてもらってレストランへ。
7時にレストランに集合。みんな申し合わせたように今日買ったTシャツを着ていました。ブナケン島に敬意を表してという感じでしょうか。今夜は独立記念日なのでセットメニューのみとのこと。サーロインステーキかスタッフド・チキンから好きな方を選びます。コースの料理でしたが美味しかったです。食後にログを付けましたが、その後盛り上がってけっこうお酒を飲み、10時ころ部屋に戻るために手伝いを呼んでもらいます。独立記念日なので人手が不足しているのではと心配でしたが、セキュリティのスタッフが5人も手伝いに来てくれて、楽々と部屋に帰ることができました。
8月18日・5日目・ダイビング3日目
今日も6時に起きて、海パンをはき、ダイビングの用意をしてスタッフに階段を上げてもらい、坂を下りてレストランへ。最後にレストランの階段を上げてもらい、集まっていたみんなに合流してビュッフェの朝食をとりました。外の椰子を見ると昨日のような風はなく、青空が広がるいい天気です。
みんなより一足先にダイブショップに降り、下だけウェットのロングジョンを着てブーツをはきます。用意が終わった頃、スタッフが迎えに来てくれました。海につづくスロープに行ってみると今日は満潮の時間にタイミングが合ったようで、ボートをスロープに横付けできていました。ちょっと手伝ってもらってそのままボートへ。今日も船は一番大きい「Minako」です。
メナドトゥアへ
海は波もなく、ボートは晴天の空の下を快適に走って行きます。ブナケン島の横を通り、メナドトゥアに向かって進みます。青空の下のメナドトゥアと青い海、そしてボートの色がとてもいい感じだったので、ボートの舳先を入れて写真を撮りたかったのですが、その写真を撮れる位置まで行けないので、齋藤さんに頼んで写真を撮ってもらいました。その中の一枚が今回の旅行記の表紙の写真。とても気に入っている一枚です。
今日の1本目のボイントはタンジュン・コピー。メナドトゥアの北側にあるポイントなので、ブナケン島とメナドトゥアの間を通って裏側に回ります。こちら側が外海に面しているので流れも強いのでしょう。ボートがブナケン島とメナドトゥアの間を走っていた時、僕はブナケン島の写真を撮っていたのですが、海から跳ねるものを発見。目を凝らしてみるとイルカです。みんなに教えてもう一度見ると、2頭のイルカが時々跳ねながら進んでいくのが見えました。イルカが見えて大ラッキーでした。しかし一緒に乗っていた人の話では、何十頭ものイルカが現れたこともあるそうです。まぁ、こんなに自然が多く、国立公園に指定された場所なら当然かもしれません
1本目「Tj.Copi」
タンジュン・コピーに到着。メナドトゥア正面の真ん前のとても景色のいい場所です。ポイント名の由来のコーヒーの木らしき林も見えました。今日のガイドはアンディとHiedとヘンキィ。クルーはジェフリーとアクワンです。エントリーするとあまり流れはありません。水面で集合して潜降すると、リーフの奥にドロップオフがあるのが分かります。進んで行ってドロップオフの縁を超えて深度を下げ、25mくらいの水深でドロップオフに沿って進みます。
ドロップオフはカスミチョウチョウウオだらけ。青い海に白と黄色の魚を散りばめたようです。その奥をツバメウオの群が固まりのようになって進んで行きました。カメラのズームを使って写真を撮ります。この他にもアカモンガラの群、ウメイロの群、ギンガメアジの群など魚の群だらけ。その中をバラクーダとサメが泳いでいます。スミレナガハナダイ、イッテンチョウチョウウオ、ハタタテダイ、モンガラカワハギ、ゴマモンガラ、ホシゴンベ、コンテンフグ、ツノダシ、クロハコフグも見られました。
ポイントの名前の由来かどうかは分かりませんがドロップオフのコーナーのような場所に差し掛かった時、流れがとても強くなり、流されないようにみんな岩に掴まりながら魚の群の観賞を楽しみました、29分ほどで水深を上げて行き、コーナーを曲がってリーフの上に上がりました。リーフは5mほどの水深だったので安全停止を兼ねて7分ほど遊んでから浮上。ここではイボウミウシを見つけました。浮上して水面から下を見ると魚の大群が見えました。確認はできませんでしたがかなりの大群でした。最終日のポイントにタンジュン・コピーを選んでよかったと満足のダイビングでした。すごい魚の種類、すごい数、すごい群でした。
ボートに上がって器材をセットし直した後、今回は別グループでしたが何度か水中で合流して一緒に潜ったOさんが叫びました。「マーリンだ」。海を見るとブルーマーリンが跳ねるのが見えました。今日はイルカありマーリンありのとてもラッキーな一日です。
2本目「Sachiko」
今回のツアー最後のダイブは「サチコ」。昨日の2本目に潜る予定だったのですが強い波と風で変更になったポイントです。このポイントは開発に関わった(?)ワールドツアーのサチコさんがとても気に入っていたポイントだったそうで彼女の名前が付いたそうです。タンジュン・コピーからブナケン島の北側を通って島の東端の沖にあるサチコに向かいます。ブナケン島の北側に来るのは今回が初めてでした。 | |
素早いクロユリハゼ | やっぱり可愛いクマノミ |
ポイントに着き、すぐにエントリーします。今回も水面に流れはなかったので水面で集合してから潜降します。潜降してみると、このポイントも1本目のタンジュン・コピーと同じようにリーフの奥にドロップオフがあるのが分かりました。リーフの上ではクロユリハゼを見つけて写真を撮りました。ドロップオフの縁を超えて深度を下げ、10分ほどかけて水深22mまで降りて行きます。ここから少しずつ水深を上げながらドロップオフに沿って進んで行きます。1本目は時計回りでまわりましたが、今回は反時計回りに進みました。このポイントも魚の群のすごさがまず目に入りました。ドロップオフにカスミチョウチョウウオと黒いスズメダイの大群。ドロップオフの下の方にはクマザサハナムロの群が何度も速いスピードで移動していくのが見えました。銀色の横線が束になって光って動いて行ってきれいでした。 | |
ドロップオフに沿って移動中 | 2種類のハタタテ |
このポイントは魚の種類も多く、スミレナガハナダイ、アカネハナゴイ、イロブダイ、スミツキベラ、ホシゴンベ、コンテンフグ、フエヤッコ、オニハタタテ、ヘラヤガラ、クマノミ、ハタタテハゼ、コガネスズメダイの子供の群、オトヒメエビ、白と黒のウミヘビ、ウツボ、そして昨日友達が買ったブナケンのTシャツに描かれていたアズキハタを発見。トガリエビスの仲間らしき魚やアカモンガラのようで尾ビレの上下が長い魚も見ました。きっと名前の解らない魚はもっといたのでしょう。ドロップオフの途中にあった穴では大きなケショウフグを2匹のホンソメワケベラが掃除しているクリーニングステーションを発見。近づいて写真が撮れるほど掃除に夢中でした。 | |
Tシャツ柄になっていたアズキハタ | ケショウフグのクリーニング |
40分ほどかけて魚を楽しみながら水深5mのリーフまで上がって行き、安全停止をかねて7分ほど魚の写真を撮りました。そして名残惜しかったけれど58分で浮上。今回のショップは12リットルのタンクが標準だったので1時間近く潜っても残圧も充分あってリラックスして潜れました。 |
アフターダイブ | |
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ボートはキマバジョ・リゾートに到着し、干潮だったので少し沖に停まりました。ボートのクルーたちが海に入ると水は膝の上あたり。そのまま僕の車椅子をかついで海の上を進みはじめました。落ちそうで怖いけれど、海の上を進む車椅子のようで快適でもありました。水はどんどん浅くなり岸に到着。車椅子をスロープに上げてくれました。後からみんなも海の中を歩いて帰ってきました。いつものようにおしぼりのお姉さんの歓迎を受けた後、ダイブショップに行って足と車椅子を洗いました。ダイブショップのスタッフが持って来てくれたダイビング機材を洗って乾かし、個人別に分けて部屋に持って行ってもらいました。 | |
海から見たキマバジョ・リゾート | 海の上を走る車椅子 |
お昼 | |
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最終日に3本潜らずに2本にした理由は、明日飛行機に乗るということもあるのですが、海だけではなくちょっとはメナドの町を観光してみようという気持ちからでした。確かにメナドに到着してからこのリゾートの外に一歩も出ていません。初めて来たインドネシアでもあるし、町には行ってみたかったのです。今日は2本で帰ってきたため昼食を食べていなかったので、みんなでレストランに行ってビールやフレッシュジュースを飲んでバイキングの昼食を食べました。レストランからは今日ダイビング したメナドトゥアが遠くに見えました。あそこまで行って潜ったんだ、と嬉しい気持ちになりました。ご飯を食べ、お腹もいっぱいになったので部屋に帰り、シャワーを浴びて着替えて、ホテルのフロントに集合しました。 | |
遠くに見えるメナドトゥア | レストランでランチ |
メナドの町へ | |
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6人だと1台では乗れないというアドバイスでタクシーを2台呼びました。4時にフロントの前に集まって乗り込みます。僕は英語が話せるという四角い顔の若い運ちゃんの車へ乗り込んで先導します。「俺の弟、茨城・大洗、フィッシュの仕事してる。」片言の英語で話す運ちゃんはインドネシアのロックやインド音楽をラジオで流し、陽気に踊りながらメナドの町へ向かって車を飛ばしていきます。まず初日に来た道を戻って行くと牛車とすれ違ってびっくり!途中から知らない道を進むと、山焼きをしているような煙。しかし近づいてみると大きなゴミ捨て場。一面にごみが広がり、煙が上がっていました。青い海やリゾートとはあまりに違う光景にドキッ。テレビで見たゴミ拾いをするストリート・チルドレンのことを思い出してしまいました。さらに進むと左に大きな建物。運ちゃんは「刑務所だよ」と一言。リゾートの外の違う世界にちょっと考えさせられてしまいました。 | |
牛車とすれ違ってびっくり! | 町はだんだんにぎやかに |
メガモール | |
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町に入ると何しろ車とバイクの多さ、特にタクシーの多さにびっくり。かなりの渋滞の中を運ちゃんは猛スピードで飛ばして行きます。道路のセンターラインはあってないようなもの。何度も大きく反対車線に飛び出し、対向車にギリギリで戻って飛ばしていきます。かなりハラハラしましたが、40分ほどでメガモールと呼ばれる新しいショッピングセンターに到着。開発中の地区なのか、いきなり近代的なモールが現れてびっくりしました。もちろん入り口には20段ほどの階段。横を見ると地下に降りる階段があったので、そちらを下ろしてもらい地下からショッピング開始。インドネシア・シルクのネクタイなどを買いました。さすがに僕以外に車椅子の人影は見られず、まだこちらでは外に出てくる車椅子の人も少ないのか、僕は周りのインドネシア人たちの注目の的になっていました。咽が渇いて飲んだインドネシアのダイエットコークは甘くて日本のものとはずいぶん味が違いました。最後にいつも外国に来るとやるスーパーマーケットでの買い物をしてモールを出ました。 | |
近代的できれいなモール | 世界のどこでもコカコーラ |
ローカル・レストラン | |
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夕食をとるために運ちゃんに美味しいインドネシア料理の店に行くように頼みました。また猛スピードの蛇行運転でタクシーは進み、10分ほどでシーフードレストランの並んだ海沿いのエリアに到着。どの店も入り口には数段の階段があるのでバリアフリーな店を優先にすることはできませんでした。運ちゃんに、どの店がいいのかと聞いてもよく分からないようなので名前が気に入ってカリスマという名の店に入りました。入ると、まず魚の水槽から魚を選べということで、水槽の前でインドネシア語のメニューとにらめっこ。誰も英語の解る店員はいないとのこと。魚、海老、イカといった単語は理解できましたが、料理方法を選ぶことができません。何とか会話しようとトライしましたが、料理方法を聞いても、お薦めを聞いても理解してもらえず、さっきまで何とか会話できていたタクシーの運ちゃんも「お薦めは?」「どれがいい?」「どれが好き?」と尋ねても理解できません。あきらめて店を出ました。しかし二軒となりにあったレストランに英語のメニューと英語の話せる店員がいることを発見。その店に決定しました。また水槽から魚や海老、イカなどを選んでからテーブルへ。さらにナシゴレンやビーフン、そしてお気に入りのビンタン・ビールを頼んで、やっと食事をとることができました。インドネシア最後の夜はとてもローカルなレストランでローカルな人達に混ざって美味しい料理を食べ、楽しく終わりました。食事をおごってあげた運ちゃんたちは喜んで、また車を飛ばして僕らをホテルまで送り届けてくれました。途中で水牛にバイクが正面衝突しそうになる場面に出くわしましたが、何とか無事に到着、就寝しました。 | |
英語も通じなくて交渉は難航 | やっとありついた最後の夕食 |
もっとリゾート | ||
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今回のツアーはダイビング三昧で非常に満足しているのですが、キマバジョ・リゾートを満喫するには時間が足りませんでした。リゾートにはビーチがあり、泳いだりビーチバレーなどをして遊んでいる人もいました。ダイブショップ前、ビーチを見下ろす場所にはウッドデッキのきれいなプールもありました。今度来るときはぜひ泳ぎたいです。ロッジも山の傾斜の色々な位置にいくつかのタイプがありました。下の写真のように入口にほとんど段差がないロッジも発見しました。次回はぜひこのロッジに泊まりたいです。レストランやダイブショップにも近いし、人の手を煩わせることもなくなるでしょう。そう考えるとぜひまたこのリゾートに泊まってダイビングを楽しみたいと思いました。 | ||
ロッジ | プール | ビーチ |
メナド出発 | |
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昨晩は何もできなかったので朝早く起きて荷物をパッキングします。そして朝食のために人を呼んでレストランに連れて行ってもらいます。みんなで集まってバイキングの朝食をとりました。朝食後、1階のダイビング ショップに降りて行って出航前のスタッフにお礼を言いました。本当に良く手伝ってくれました。そこで残りのインドネシア・ルピーを空港で必要な額以外すべてチップとしてスタッフに渡してほしいと言ってヒデさんに渡しました。ヒデさんにも本当にお世話になったのでお礼を言いました。 部屋に戻り、ダイビング器材とウェットスーツをパックし、荷物をまとめて、またフロントに電話して取りに来てもらいます。もちろん僕の迎えも必要でした。すぐに来てくれたスタッフは手早く荷物を運び出し、僕のことも階段を上げてくれました。さらに坂道を押してくれて頂上にあるフロントに着きました。しばらくして車が到着。とうとうキマバジョ・リゾート出発の時がやってきました。荷物はスタッフが車に積み込んでくれました。見送り出てきてくれたスタッフにお礼を言い、また来ることを約束して車の助手席に乗り込みます。友人達も乗り込んで出発です。リゾートのスタッフたちが手を振ってくれています。階段や坂の上げ下ろしに何度もお世話になったのに嫌な顔ひとつせずに手伝ってくれた本当にいい人たちでした。11時半に車は走り出し、警備員のいるゲートを出てリゾートを後にします。 |
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最後の朝食バイキング | フロントに荷物と共に集合 |
メナド空港へ | ||
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何度が走ったリゾートの外の道を走っていくと2人乗りした原付が前に現れたので僕らの運転手はクラクションを軽く鳴らして追い越しました。原付に目をやると、何と後ろに乗った女性は赤ちゃんを抱えていて、その上授乳中!何も原付の上でしなくても・・・またまた思い出のシーンが増えました。景色はだんだん都会的ににっていき、道路は舗装した道に変わり、町中を通ってしばらく走ると空港が見えてきました。到着です。 | ||
何度か走ったリゾートへの道 | だんだん町中へ |
メナド空港で問題発生 | |
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空港へ到着して荷物をチェックイン。昼食の時間だったので、昼食を食べに行くグループと先にゲートに行ってスナックを食べるグループに分かれました。僕は早くゲートに行きたかったので出国審査を受けて入ろうとしていると、パスポートを見た審査官の顔が曇りました。少し待つように言われ、待っていると別室に案内されました。軍服のような制服を着た人と話をすると、僕のパスポートには入国のスタンプが押されていないというのです。瞬時に入国の時を思い出しました。 案内してくれた青年が手続きをしてくれると言うのでパスポートと記入した入出国カードを渡し、滞在7日以下用のビザ代10米ドルを渡してお願いしました。青年が入出国カードをそのままパスポートにはさんで返してきたので、「これはいいのか?」と尋ねましたが、「OK、OK」と言って青年はいなくなってしまいました。これが大問題だったのです。確かに僕のパスポートには入出国カードがそのままはさまれていました。何とかその時のことを説明したので、出国許可は得られましたが、僕のパスポートには入国のスタンプのない、不思議な状態になってしまいました。日本では考えられないことですが、空港の中にいる職員でさえこんなミスをするのです。 待合室でスナックを食べながら待っていると友人達が合流。そしてすぐに搭乗案内が流れ、僕らは13:40発のシルクエアー機でシンガポールに向かいました。 |
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メナド空港に到着 | ほっとして待合室で食事 |
シンガポール空港から成田 | |
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約5時間のフライトでシンガポール空港に到着。今回のトランジットは6時間以上もあるのですが、そのようなトランジット客を見込んだシンガポール空港は空港内をまるでショッピングモールのように買い物と食事ができるように設計。そこで僕らもショッピングを楽しもうと計画していました。他の乗客が降りてからアイルチェアーを持ってきてもらって乗り移ります。飛行機の外に出て、自分の車椅子に乗り移り、空港のショッピングエリア目指して出発です。 ショッピングエリアに向かっていた時、またまた問題発生。乗り移りの時にいつも使用していたゲルのクッションを忘れてきてしまったのです。オレンジ色のクッションなのでとても目立つのですが、スチュワーデスは誰も気づかなかったようです。すぐに引き返しますが、もう飛行機はなく、忘れ物センターに行って問い合わせますが、該当するものは何もなし。アジアの国でも進んでいるシンガポールでもこんなレベルなんだなぁ、とちょっとがっかり。あきらめて仲間に合流しました。 買い物を始める前に荷物を預かってくれるところに行き、手荷物を預かってもらいました。これで手軽です。みんなそれぞれ興味あるお店に散って行きました。ショッピングをはじめて判ったのは、実はそんなに安くないということ。免税店もありますが、一般のお店はそこそこの値段を付けていました。それでも本場のタイガーバーム、Tシャツ、そしてネクタイなどを買いました。後はほとんどウィンドウショッピング。でもけっこう楽しかったです。2階にはレストランもたくさんあり、何度か上がって行っては食事をしました。 最後の方はもうみんな眠くなってゲートのシートで休んでいましたが、やっと成田行きの飛行機の搭乗時間になり、シンガポール航空機に乗り込みます。23:40飛行機は時間通りに離陸しました。今回も行きの飛行機同様スチュワーデスさん達のサービスは素晴らしいもの。しかし夜中を過ぎていて疲れていたので、みんな食事もせずに眠ってしまいました。僕も熟睡してしまい、目を覚ますともう成田という感じ。時間は朝7時半。約7時間のフライトでした。 |
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空港内のショッピングモール | 実物が撮れなかったのでミニチュアで |
メナド・ツアーを終えて
2年連続でカパライをベースにシパダンに潜りに行って大満足だったのですが、長年ダイバーが大量に押し寄せたことが原因で死んでしまったサンゴが増え、魚が減り、シパダン島はウミガメの産卵を守るために滞在禁止になってしまいました。このような状況を目にする度に欧米のダイバーのように、潜ったら中性浮力を守って見るだけで触らない取らない、というダイビングをすべてのダイバーが心がけなければと思います。そんな時に新しいダイビングツアーを考えていて見つけたのがインドネシアのメナドでした。島としてはシパダンが隣接するボルネオ島の西側にあるスラウェシ島の北東部にあるメナドはシパダンで失われたものが残っている気がしました。さらせメナドには最近新しくオープンしたキマバジョ・リゾートがあることも知って、そのリゾートをベースとしたダイビング・ツアーを計画しました。
飛行機を乗り継ぎ、バスと船に乗り換えてたどり着いたカパライとは違って、飛行機を1回乗り換えるだけで到着したメナド空港から車ですぐに到着するキマバジョ・リゾートはとても便利なロケーション。疲れないで来られるということは、たくさん楽しめるということ。本当にダイビングを満喫することができました。
キマバジョ・リゾートは山の傾斜に作られているのでどこに行くのにも坂。レストランやロッジには階段があったけれど、スタッフが嫌な顔ひとつせずに手伝ってくれたので問題なく楽しめました。今回泊まったロッジには階段があったけど、段差のないロッジも発見したので次回はぜひそこに泊まりたいと思いました。気分的にさらにリラックスできるでしょう。
メナドの海は素晴らしいのひとことでした。僕の大好きなドロップオフに沿って潜るポイントが多く、透明度が良いので豪快なドロップが底まで見えて本当に豪快でした。僕の一番好きなタイプのダイビングです。魚も濃くて、魚の群には圧倒されました。今回は大物にはあまり会えなかったけど大満足のダイビングでした。ボートの乗り降りは満潮なら簡単。でも干潮の時もスタッフがみんなで手伝ってくれたので楽ちんでした。ボートからのエントリー/エキジットも問題なく。とてもリラックスしてダイビングできました。ボートの乗り心地やボート上でのランチや飲み物のサービスも充実していました。総合点で見たら、今まで潜ったアジアの海でNO.1だと言えるでしょう。まだ潜っていないポイントもあるし、メナドの北側や東側にもポイントがあることを発見しました。メナド、そしてキマバジョ・リゾートは間違いなく戻って来たい場所です。早い機会にまたダイビング・ツアーを計画したいです。
日本に戻ってきた日の翌日から元気に仕事することができました。やはり海とダイビングは私の活力源のようです。最後に、今回のツアーを主催したヴァレンタインキッズの齋藤さんと現地キマバジョ・リゾートのダイビングサービスとホテルのスタッフ(特にガイドのヒデさん)そして色々な場面で手伝ってくれたみなさんに感謝したいと思います。ありがとうございました。